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『映画篇』金城一紀著・集英社文庫
素敵な物語でした。いや、参りました。
題名通り、様々な映画のタイトルが出てきますが、
この本を読むのに映画の薀蓄は一切必要ありません。
映画に詳しい人はよりいっそう楽しめるのかもしれませんが、
この本は“映画が嫌いじゃない人すべて”におススメです。
“映画”というものが、とても素敵な役割を持つ短編集で、
この5つの物語が同じ時期に同じ場所で起っているので、
それぞれの物語が少しずつ重なってるんですね。
私が“本”という物体を好きだという気持ちと同じようなものを、
この小説の中で扱われる“映画”に対して感じました。
携帯やPCの画面からよむ小説と、紙に印刷された本が少し違うように、
DVDやケーブルTVで観る映画とは、少し違うパワーを持った、 スクリーンで
観る映画。
やっぱり、映画には不思議な力があるんだな、と。
とっても素敵な物語でした。 この本に出合えてよかったです。
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